児発管のOJTとは?期間・要件・実務内容をわかりやすく解説
「児発管のOJTって、結局何をすればいいの?」
「原則2年って聞いたけど、6ヶ月で済む人もいるって本当?」
「OJT中に転職したら、それまでの期間はどうなるの?」
児童発達支援管理責任者(児発管)を目指す人の多くが、この「OJT」という言葉でつまずきます。OJTは単なる「見習い期間」ではなく、基礎研修と実践研修の間に法令で定められた実務経験の期間を指す、制度上の重要なステップです。
この記事では、児発管のOJTがどのような制度なのか、原則の期間と特例で短縮できる条件、OJT期間中に実際に求められる実務内容、よくある疑問までを整理して解説します。
この記事でわかること
- 児発管のOJTとは何か、資格取得の流れの中での位置づけ
- OJT期間の原則(2年以上)と特例(6ヶ月以上)の要件
- OJT期間中に実際に求められる実務内容
- OJT中の転職・パート勤務・みなし配置に関するよくある疑問
児発管のOJTとは何か
OJTとは「On the Job Training」の略で、実際の現場で実務に従事しながら知識・スキルを身につける制度のことです。児発管の場合は特に、基礎研修の修了後、実践研修を受講するために必要な「実務経験」の期間を指します。
「見習い期間」と表現されることもありますが、実際にはあらかじめ定められた実務要件(相談支援業務または直接支援業務3〜8年)を満たした人が、実践研修の受講資格を得るために積む実務経験という位置づけです。すでに現場経験が豊富な人にとっても避けて通れないステップになります。
児発管取得までの流れの中でのOJTの位置づけ
児発管になるまでは、おおむね次の流れで進みます。
- 実務経験要件を満たす(相談支援業務または直接支援業務3〜8年)
- 基礎研修を受講・修了する(相談支援従事者初任者研修+基礎研修)
- OJT(実務経験):原則2年以上、要件を満たせば6ヶ月以上
- 実践研修を受講・修了する
- 児発管として登録・配置される
- (以降)5年ごとに更新研修を受講する
OJTはこの3番目に位置する期間で、基礎研修で学んだ内容を実際の支援現場で実践しながら、実践研修に向けた土台を作る期間と言えます。

OJT期間の原則(2年)と特例(6ヶ月)
OJTの期間は、令和元年度の研修体系見直し以降「原則2年以上」とされてきました。しかし令和5年6月30日の告示改正により、一定の要件をすべて満たす場合に限り「6ヶ月以上」に短縮できる特例が設けられています。
6ヶ月特例の要件(すべて満たす必要があります)
- 基礎研修受講開始時に、既に児発管の配置に係る実務経験要件(相談支援業務または直接支援業務3〜8年)を満たしている
- 基礎研修修了後、障害福祉サービス等の事業所において、個別支援計画(原案)作成の一連の業務に従事する
- その旨を指定権者(都道府県・政令市など)に届け出ている
1つでもこの要件を満たさない場合は、原則どおり「2年以上」のOJT期間が必要になります。特例の適用を受けるには事前の届出が必須であり、届出の様式や運用は指定権者によって異なる場合があるため、該当しそうな場合は早めに所属先の事業所や都道府県の窓口に確認しておくと安心です。
より詳しい制度の原文は、厚生労働省が公開している研修制度に関する資料で確認できます。
OJT期間中に求められる実務内容
OJT期間中は、ただ現場に立っているだけでは要件を満たしません。特に6ヶ月特例の適用を受ける場合は、個別支援計画(原案)作成の一連の業務に実際に従事していることが条件になります。具体的には、次のような実務が中心になります。
- 子どもと家族へのアセスメント(意向の聞き取り、生活実態の把握)
- 個別支援計画の原案作成(長期目標・短期目標・支援内容の検討)
- 担当者会議への参加、他職種との連携
- 保護者への説明・同意取得の補助
- モニタリング(計画の見直し)の実務経験
つまりOJTは、児発管の中心業務である個別支援計画の作成プロセスを、実際に手を動かしながら覚えていく期間です。この計画の書き方やガイドライン上のルールについては放課後等デイサービスの個別支援計画|書き方・5領域の記入例とPDCAの回し方
で詳しく解説していますので、OJT期間中の実務理解にあわせて参考にしてみてください。

OJT中によくある疑問
Q. OJT中に転職したら、それまでの実務経験はどうなりますか?
A. 実務経験要件そのものは通算されるのが一般的な考え方ですが、6ヶ月特例に必要な「個別支援計画作成業務への従事」や届出の扱いは、転籍先での状況や指定権者の運用によって異なる場合があります。転職を検討する際は、事前に現在および転籍先の指定権者に確認しておくことをおすすめします。
Q. パートや非常勤の勤務でもOJTの実務経験としてカウントされますか?
A. 勤務日数・時間の下限など、実務経験としての算定方法は指定権者ごとに定めがある場合があります。パート・非常勤勤務の場合は特に、事前に所属先の事業所や都道府県の窓口で確認しておくと安心です。
Q. 「みなし配置」とOJTは同じものですか?
A. 別の制度です。みなし配置は、やむを得ない事由で児発管等を欠いている事業所において、基礎研修修了者を児発管とみなして配置できる措置で、実践研修修了までの間(最長で欠如時から2年間)認められています。OJTはあくまで実践研修を受講するための実務経験期間であり、両者は関連しつつも別の枠組みです。
OJT期間中に伸ばしておきたい実務スキル
OJT期間は、個別支援計画の作成だけでなく、日々の支援場面での対応力を養う期間でもあります。かんしゃく・パニックへの対応、切り替えの支援、友達トラブルへの対応など、現場でとっさに求められる場面対応力は、基礎研修だけでは身につきにくい部分です。
📦 OJT期間の実務理解を深めたい方へ
放課後等デイサービス職員研修12講座の完全パックでは、第12講「個別の指導計画」で計画作成の考え方をスライド・台本つきで解説しているほか、かんしゃく対応・切り替え・友達トラブルなど、OJT期間中に直面しやすい場面対応を11講座にわたって扱っています。基礎研修で学んだ理論を現場でどう活かすか、実務の橋渡しとして活用できます。
研修の詳しい内容やカリキュラムの全体像は放課後等デイサービス職員研修の記事で紹介しています。
よくある質問
Q. OJTの期間は必ず2年必要ですか?
A. 原則は2年以上です。ただし、基礎研修受講時に実務経験要件をすでに満たしており、個別支援計画作成業務に従事し、指定権者に届出を行っている場合に限り、6ヶ月以上に短縮できる特例があります。
Q. OJT期間中に実践研修を受けることはできますか?
A. 実践研修は、OJT(実務経験)の期間を満たした上で受講するものです。原則2年、特例適用時は6ヶ月の実務経験を経てから受講することになります。
Q. OJTはどこで行えばよいですか?
A. 児発管の配置が予定されている、または実際に個別支援計画作成等の業務に従事できる障害福祉サービス等の事業所で行うのが基本です。特例を利用する場合は特に、従事する業務内容が要件に合致しているかを事前に確認しておく必要があります。
まとめ
児発管のOJTは、基礎研修と実践研修をつなぐ、実務経験を積むための制度上の期間です。原則は2年以上ですが、実務経験要件をすでに満たし、個別支援計画作成業務に従事し、指定権者への届出を行うことで6ヶ月以上に短縮できる特例があります。
OJT期間は、個別支援計画の作成プロセスや日々の場面対応力を実地で身につける貴重な期間でもあります。制度の要件を正しく理解した上で、この期間を実務スキルの土台づくりに活かしていきましょう。

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