はじめに
特別支援学級や通級で、「気持ちをうまく言葉にできない」「友だちとの関わり方が難しい」「行動の背景にある感情を読み取るのが難しい」といった子どもたちと向き合う日々、視覚的で分かりやすい教材は大きな助けになりますよね。
「この子の困り感に寄り添うには、どんな教材が最適なんだろう?」「もっと具体的なアプローチはないかな?」──私自身も、日々の実践の中でそう感じてきました。
そこで今回は、私が実際に使ってみて「これは使いやすい!」「子どもたちが生き生きと反応してくれた!」と感じた、感情理解やコミュニケーションスキルを育むSST(ソーシャルスキルトレーニング)教材、そして自立活動に役立つ視覚支援ツールを、信頼できるサイトから厳選してご紹介します。全て、無料で利用できるものばかりなので、ぜひ日々の支援に活用してみてください。
1. やんちゃワーク|「気持ちのコップ」教材
「気持ちはコップのようなもの」というユニークな例えを使ったこの教材は、気持ちのたまり具合を視覚的に表現できる優れたツールです。怒りや不安といった感情が、まるでコップに水がたまるように増えていく様子を子どもたちが直感的に理解できます
💡おすすめポイント
- 優しいタッチの絵で、学年を問わず幅広い年齢の子どもたちに使える
- 話し合い・自己理解・感情コントロールの導入にぴったり
- 子どもたちが「今、コップの水がここまでたまっているよ」と、自分の感情を言葉にするきっかけになる

2. ことのは教室|SSTプリント集
言語聴覚士さんが運営されている「ことのは教室」の無料プリント集は、実際の支援現場から生まれた実践的なSST教材の宝庫です。「こんな時、どう言えばよかったかな?」「どう動けばよかったかな?」といった、具体的なケースを振り返る際に大いに役立ちます。
💡おすすめポイント
- 「あいさつ」「お返事」「お友達との関わり方」など、ケース別に細かく分かれていて、必要な場面で選びやすい
- 家庭との連携にも使いやすく、学校での学びを家庭で共有しやすい
- シンプルで見やすい絵と構成で、子どもたちが集中して取り組める

3. 小学館 教育技術|感情支援教材
教育現場の先生方から絶大な支持を得ている「教育技術」のWebサイトに掲載された「感情メーター」は、子ども自身が自分の気持ちの変化に気づき、感情のグラデーションを理解する力を育てる教材です。(※利用には無料の会員登録が必要です))
💡おすすめポイント
- ワークシート形式で、子どもたちが能動的に自分の気持ちと向き合える
- 教師用の指導アイディアも充実しており、活用のヒントが得られる
- 色や段階で感情を視覚的に把握できるため、抽象的な感情を具体的に捉える助けになる
4. ゆた先生オリジナル教材|感情支援・自立活動ツール
🔗 準備中
私自身が支援学級担任としての実践から制作した教材です。シンプルで柔らかいデザインを意識しており、子どもたちが安心して取り組める構成にしています。
💡収録教材例
- 感情メーター(色と表情で選べる)
- 今日の気持ちチェックシート
- 気持ちが落ち着く行動カード
② 紹介サイト
教材名/サイト | 特徴 | リンク |
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気持ちのコップ(やんちゃワーク) | コップに感情がたまるイメージで気持ちを可視化。子どもにわかりやすい。 | ▶見る |
SSTプリント(ことのは教室) | 場面別に練習できるSST教材。印刷してすぐ使える。 | ▶見る |
感情メーター教材(小学館) | 感情の変化を段階で表す教材。視覚的でシンプル。 | ▶見る |
オリジナル教材 | 現場で実際に使って制作した感情・行動支援ツール。 | ▶見る |
おわりに
今回ご紹介した教材は、子どもたちが自分の気持ちを知り、伝え、そしてコントロールする力を育むための強力なツールとなるはずです。また、友だちとの関わり方や社会的なルールを理解するSSTにおいても、視覚的な教材は子どもたちの「分かった!」という喜びを引き出します。
これらの教材を日々の支援に取り入れ、子どもたちの小さな変化や成長をぜひ一緒に見つけていきましょう。そして、子どもたちが自信を持って、自分らしく学校生活を送れるよう、私たちも共に学び、成長していけたら嬉しいです。
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