【自立活動×SST】ストップ&ゴーゲーム|「sstカード12選」無料ダウンロード付き

自立活動•SST

「落ち着きがない」「気が散りやすい」「急な行動が多い」
もしかしたら、あなたのお子さんや担当している子どもの中に、そうした特性に悩んでいる子がいたり、指導に悩んでいたりするかもしれませんね。頭ごなしの指導では効果が薄く、本人の自尊心を傷つけてしまうこともあります。

そこでおすすめなのが、

楽しく体を動かしながら“衝動性”や“集中力”を育てる運動あそびです。
今回ご紹介する「ストップ&ゴーゲーム」は、特別支援学級の自立活動にぴったりなSST(ソーシャルスキルトレーニング)の一つです。

SSTとは、社会生活を円滑に送るために必要なスキルを、練習を通して身につけていくことを目的とした訓練です。

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2. ストップ&ゴーゲームで育つ力と遊び方

「ストップ&ゴーゲーム」とは、音楽や先生の合図に合わせて「動く・止まる」を繰り返す簡単な運動あそびです。

基本の流れ

  1. 音楽が流れている間 教室内を歩く・スキップ・踊るなど自由に動きます。
  2. 音楽が止まったら 「ピタッ!」と止まる(姿勢を保つ)練習をします。

アレンジは無限大です。慣れてきたら「止まった時に好きなポーズを決める」「合図役を児童に任せる」など、さまざまなバリエーションを楽しめます。遊びながら自己調整力(自分の行動を自分でコントロールする力)を育てられる実践的な活動です。

3. 特別支援学級での工夫と成功ポイント

① イラストカードを先に提示で安心感と理解度アップ

活動前に、「動く」「止まる」「ポーズをとる」などのルールや動作をイラストカードで提示します。

  • 耳からの情報が苦手な子も、目で見てルールがわかりやすくなります。
  • 活動の見通しがもてて、安心して取り組めます。
  • ルールの誤解や混乱が減ります。

イラストカード👇

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💃 ② ポーズで「止まる」をもっと楽しく!

「カッコいいポーズ」「好きなキャラのポーズ」など、止まる時間を楽しい時間にすることで、子どもたちは意欲的に取り組めるようになります。

  • 姿勢を保つ力(体幹や筋力)が育ちます。
  • 表現力や創造力が育まれます。
  • 「止まることって楽しい!」という肯定的な気持ちを育みます。

③ 合図役を子どもに任せて主体性を引き出す

慣れてきたら音楽を止める役を子どもに任せると、活動の楽しさと一体感が一気に高まります。

  • 子どもの「主役感」が育ち、自信につながります。
  • 先生も一緒に参加すると、さらに盛り上がります。
  • 活動への主体的な関わりを引き出せます。

4. 具体的なアレンジアイデア5選

① 音楽ストップゲーム(基本版)

  • 音楽に合わせて自由に動きます。
  • 止まったら「好きなポーズ」で静止します。
  • 音楽のテンポに緩急をつけると、難易度が上がってさらに集中力が高まります。

② 先生の合図バージョン

  • 「ストップ!」「ゴー!」の声だけで進行します。
  • 手の動きやカードで指示を出すのも効果的です。
  • (注意点)フェイント(ウソの合図)を入れると抑制力がUPしますが、子どもによっては混乱することもあるため、子どもの様子を見て慎重に行いましょう。

③ グループ連携ストップ&ゴー

  • ペアやグループで「息を合わせて止まる」ことに挑戦します。
  • 他者を意識しながら行動を合わせる練習になります。

④ サイレント版

  • 合図は目線やジェスチャーのみで行います。
  • 言葉以外のやりとりを体験する良い機会になります。

⑤ 成長記録チャレンジ

  • 何回「合図に合わせて止まれたか」を記録します。
  • 前回と比べての成長を実感でき、子どもたちのモチベーションアップにつながります。

5. 自立活動6区分27項目との関連

この活動で育つ力自立活動とのつながり(区分・項目)
衝動性のコントロール②心理的安定(情動の調整)
合図理解・行動の切り替え③認知・言語行動(指示の理解)
姿勢保持・体の使い方①健康・身体の動き(姿勢保持・身体調整)
協調性・他者との関わり④人間関係の形成(関わりの適応)
活動への主体的参加⑤集団への適応(役割の理解)
成功体験・自信②心理的安定(自己肯定感の促進)

特別支援学校教育要領 学習指導要領解説 自立活動編を参考にしています。

6. よくある課題と対応例

こんな時どうする?(子どもの反応)具体的な声かけ・対応例
止まるのが苦手“止まる時間”を短くしたり、わかりやすい合図を使ったりしましょう。ポーズをとることで楽しく促せます。
合図を聞き逃す視覚カードと音声の併用が効果的です。活動の始めに「合図をよく聞く(見る)時間」を取り入れましょう。
一斉に止まれないまずは小グループやペアでの練習からスタートしましょう。成功体験を重ねることで、少しずつ全体でできるようになります。
飽きてくる合図役を任せたり、ポーズのテーマを変えたり、流す音楽のジャンルを工夫したりと、バリエーションを持たせましょう。

7. まとめ|「止まれる自分」を育てる第一歩に

「ストップ&ゴーゲーム」は、ただの遊びではありません。

  • 指示に従う
  • 衝動を抑える
  • 体をコントロールする
  • 他者と合わせる
  • 自分の変化に気づく

というように、発達の土台となるスキルを楽しみながら育てることができる自立活動です。この遊びを通して、子どもたちは「できた!」という自信をつけ、自己肯定感を高めることができるでしょう。

今日の活動、ぜひ「ストップ&ゴーゲーム」で、子どもたちの“止まれる力”を伸ばしてみませんか?

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