『個別の指導計画』算数と国語の記入例と作成ポイント

実践アイデア集

特別な支援を必要とする児童生徒のための「個別の指導計画」は、一人ひとりの発達段階や特性に合わせて、具体的な目標や支援内容を明確にするための重要なツールです。特に小学校では、日々の学習の基礎となる国語算数の計画を立てることが多いでしょう。

この記事では、

個別の指導計画記入例を具体的に示しながら、効果的な計画を作成するためのポイントを解説します。

短期目標評価手立てなど、計画を立てる上で欠かせない要素についても詳しく見ていきましょう。

自立活動の記入例はこちらを参考ください👇


個別の指導計画を作成する上での基本の考え方

まず、個別の指導計画を作成する際の基本的な考え方を整理しましょう。

  • 実態把握から始める
    計画を立てる前に、児童生徒が「今、何ができて、何が苦手か」を正確に把握することが最も重要です。具体的な実態を明らかにしましょう。
  • 短期・長期目標を立てる
    最終的に目指す姿(長期目標)と、それを達成するための小さな目標(短期目標)を設定します。
  • 具体的な「手立て」を考える
    目標を達成するために、どのような支援や指導を行うか、具体的な方法を記述します。
  • 「評価」を計画に組み込む
    目標の達成度を客観的に判断できる指標を設けて、評価する方法も計画に盛り込みましょう。

算数における個別の指導計画 記入例

算数は、論理的な思考力や計算力を育む上で重要な教科です。個別の指導計画では、つまずきの原因を特定し、スモールステップで着実に力をつけていくための計画を立てます。

【記入例1:繰り上がりの足し算が苦手な児童】

児童の実態:10までの数の合成・分解は理解しているが、10を超える数の足し算(特に繰り上がり)に困難が見られる。

長期目標:繰り上がりのある2桁の足し算を、見通しを持って自力で解くことができる。

短期目標(記入例)

  1. 目標:10のまとまりを作って計算する意味を理解し、ブロックを使って繰り上がりの足し算ができる。
    • 手立て:ブロックを使い、「10といくつ」という数の見方を定着させる。
    • 評価:ブロック操作を伴う問題が、5回中4回以上正しくできる。
  2. 目標ブロックを使わずに、繰り上がりの足し算を筆算で解くことができる。
    • 手立て:筆算の位取りを色分けして視覚的に分かりやすくする。
    • 評価:筆算の練習問題10問中、8問以上正解できる。

国語における個別の指導計画 記入例

国語は、読む・書く・聞く・話すというコミュニケーションの基盤を築く教科です。個別の指導計画では、読み書きの困難さや、文章の理解、表現方法に焦点を当てて計画を立てます。

【記入例2:文の読解が苦手な児童】

児童の実態:ひらがなやカタカナは読めるが、文章になると読む速度が極端に遅く、読み飛ばしが多い。そのため、文章全体の内容を把握することが難しい。

長期目標:物語のあらすじを把握し、登場人物の気持ちを推測して説明することができる。

短期目標(記入例)

  1. 目標文章を正確に音読し、段落ごとの内容を要約できる。
    • 手立て:指で文字を追いながら、ゆっくりとしたペースで音読する練習を個別に行う。
    • 評価:短い文章(100字程度)を1分以内に音読でき、かつ、要約した内容が概ね合っている。
  2. 目標文章の内容に関する質問に対し、理由をつけながら自分の言葉で答えることができる。
    • 手立て:「どうしてそう思ったの?」と問いかけ、根拠を文章中から探すヒントを与える。
    • 評価:教師の質問に対して、文章中の一文だけでなく、自分の言葉で補って答えることができる。

国語・算数「個別の指導計画」記入例(A4 8枚)DL

 


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個別の指導計画における「目標」「評価」「手立て」のポイント

個別の指導計画目標評価手立ては、計画の核となる部分です。それぞれのポイントをまとめます。

目標設定のポイント

  • 具体的に書く「国語を頑張る」ではなく、「ひらがな50音を正しく書けるようになる」のように、具体的に何ができるようになるかを示す。
  • 測定可能にする「理解する」だけではなく、「練習問題10問中8問正解する」など、達成度を測れるようにする。

評価方法のポイント

  • 客観的に判断できる指標 「先生に褒められた」のような主観的なものではなく、「プリントの正答率」や「音読時間」など、誰もが同じように測れる指標を用いる。
  • 多面的な評価 ペーパーテストだけでなく、授業中の発言など、多角的に評価する。

手立てのポイント

  • 児童生徒の特性に合わせる 視覚優位、聴覚優位など、その子の得意な感覚を活かした方法を考える。
  • 具体的に書く 「丁寧に教える」ではなく、「1つの指示を10語以内の短い文で伝える」のように、誰が見ても同じように実行できる内容を記述する。

まとめ

個別の指導計画は、児童生徒一人ひとりの「できる」を増やし、自信につなげるための羅針盤です。小学校での国語算数の計画は、その後の学習の土台を築く上で特に重要になります。

この記事で紹介した個別の指導計画 記入例を参考に、児童の実態を丁寧に見つめ、短期目標評価手立てを具体的に記述することで、より効果的な支援が可能になります。

「個別の指導計画 記入例」を検索されている皆さんが、この情報をもとに、児童生徒にとって最適な計画を作成できるよう願っています。この記事が、日々の教育活動の一助となれば幸いです。

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