【生活単元学習 夏ネタ】特別支援学級向け!五感を育む夏野菜スタンプ

自立活動•SST

この記事では、

学習指導要領に基づいた生活単元のねらいから、すぐに準備できる「夏野菜スタンプ」材料リスト、授業がスムーズに進むステップ、そしてより深い学びのための指導のコツまで、先生方が明日からすぐに授業で実践できる形でまとめました。

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はじめに|「夏野菜スタンプ」で五感を育む生活単元学習!

夏の生活単元学習、毎年どんな活動を取り入れようか頭を悩ませていませんか?「子どもたちが五感を使い、豊かな表現力を育める活動はないかな?」そうお考えの先生にぴったりなのが、今回ご紹介する「夏野菜スタンプ」です。この活動は、特別支援学級でも取り組みやすく、子どもたちの個性と創造性を引き出す夏にぴったりの生活単元学習ネタです。

さあ、子どもたちの「できた!」という笑顔が輝く夏野菜スタンプの世界へ一緒に踏み出しましょう!


活動名|夏野菜スタンプでオリジナルうちわを作ろう!

ナス・ピーマン・オクラ・トマト、そしてゴーヤやパプリカなど、形も色も多様な“夏野菜”を使って、スタンプを押す感覚遊び&制作活動です。野菜の断面や独特の感触を楽しみながら、世界に一つだけのオリジナルうちわを作ります。野菜のユニークな形や色に、子どもたちの「わぁ!」という声が響き、夏らしい素敵な作品が生まれるはずです。


指導要領に基づく「ねらい」

この「夏野菜スタンプ」の活動は、子どもたちの発達段階に合わせて、以下の学習指導要領のねらいに基づいています。

  • 自立活動の視点 感覚の調整(視覚・触覚)を通じて感覚統合を促し、身体と心のバランスを整えることにつながります。
  • 生活単元学習の視点 生活にかかわる身近な材料(野菜)を扱いながら、見立て・表現する楽しさを味わい、創造性を育みます。
  • 知的障害特別支援学校学習指導要領(小学部)からの該当内容
    • 日常生活に必要な基礎的・基本的な内容を、体験的に学習する機会を提供します。
    • 生活や遊びの中で、自然事象や季節の移り変わりに気づき、興味や関心をもつ心を育みます。

すぐに準備できる!夏野菜スタンプの材料リスト

活動に必要な準備物は、身近なもので揃えられます。事前に確認して、スムーズに授業を始めましょう。

  • 夏野菜 オクラ、ナス、ピーマン、ゴーヤ、パプリカ、レンコンなど(断面の形が面白いものを選びましょう)
  • 絵の具 赤・青・黄の原色(プライマリーカラー)を中心に、混色を楽しめるよう数色用意しましょう。+パレット
  • 塗布用具 筆、ローラー、スポンジなど(絵の具を野菜に塗る際に使用)
  • うちわの台紙 市販品、または厚紙を丸く切ったものでもOKです。手作りの台紙は、子どもたちの個性をさらに引き出します。
  • その他 新聞紙(机を汚さないため)、エプロン(服の汚れ防止)、ウェットティッシュ(手を拭くため)

授業がスムーズに進む!3ステップで夏野菜スタンプうちわを作ろう

子どもたちが活動に夢中になれるよう、以下の流れで授業を進めてみましょう。

① 導入:野菜に親しむ

  • 本物の野菜を見せながら「これは何の野菜でしょう?」クイズ形式で子どもたちの興味を引きつけます。
  • 実際に触ってみたり、半分に切った断面を一緒に観察したりします。「わあ!星みたい!」「どんなにおいがするかな?」など、五感で感じ取る声かけを。
  • オクラの断面の形などに注目させ、「この星みたいな形、何かで遊べないかな?」と問いかけることで、子どもたち自身の発見と意欲を引き出し、活動への導入につなげます。

② 活動:スタンプで表現しよう

  • うちわの台紙に、子どもたちが自由にスタンプを押していきます。
  • 教師は「この形、お花みたいで素敵だね」「色を重ねて押すとどうなるかな?」など、子どもたちの気づきを引き出す肯定的な声かけを心がけましょう。
  • 色を混ぜたり、押し方を工夫したりと、子どもたちの個性的な表現が出てきたら、その都度しっかりと認め、言葉で伝えてあげてください。子どもたちの自由な発想を尊重し、様々な試みを促しましょう。

③ まとめ:完成・振り返り

  • 作品発表の時間を設けましょう。「この模様はどんなふうに作ったの?」「お気に入りの野菜はどれ?」など、自分の作品について言葉で表現する機会を設けることで、思考力と言語力を育みます。
  • 完成したうちわで実際にあおいでみて、「涼しい!」「〇〇くんのうちわ、カラフルでとってもきれいだね」と、お互いの作品を共有し、認め合いましょう。
  • 最後に、身近な野菜を使って絵が描けたという貴重な体験を振り返り、「どんな気持ちになったかな?」と問いかけてみてください。

より良い学びのために!活動を成功させる指導のコツ

子どもたち一人ひとりが安心して活動に取り組めるよう、以下のポイントを意識してみましょう。

  • 感覚過敏への配慮 絵の具や野菜の感触が苦手な子には、ゴム手袋を着用させたり、野菜に持ちやすい柄(割り箸など)をつけたりするなどの配慮をしましょう。
  • 失敗を恐れない声かけ 「どんな形でも、素敵な模様になるよ」「たくさん試してみよう!」と肯定的な言葉で励まし、失敗を恐れずに挑戦できる雰囲気を作りましょう。
  • 活動の単調さを避ける工夫 スタンプを押す工程が単調になりすぎないよう、色を変化させたり、押す場所を変えたり、数に制限を設けたりするなど、多様な工夫を取り入れてみてください。

もっと広がる!夏野菜スタンプ活動の応用アイデア

うちわ作り以外にも、夏野菜スタンプの活動は様々な発展が可能です。

  • 暑中見舞いカード スタンプ作品をスキャンして、オリジナルデザインの暑中見舞いカードに印刷してみましょう。保護者への発信にもなり、学びの共有にもつながります。
  • 季節のカレンダー 7月や8月の季節感を取り入れた、野菜スタンプカレンダーを作ってみるのも良いでしょう。
  • 給食との連携 給食で出た野菜をスタンプに使ったり、「今日の野菜、スタンプしたやつだ!」と発見につなげたりすることで、食育への意識も高まります。

まとめ

「夏野菜スタンプ」は、感覚遊び・表現活動・季節感をバランスよく取り入れた、夏にぴったりの生活単元学習ネタです。この活動を通して、特別支援学級の子どもたちが楽しみながら「できた!」を実感し、自己肯定感を育むことができるでしょう。

夏野菜スタンプの活動は、単なる制作活動にとどまりません。子どもたちが五感を使い、自ら表現し、仲間と共有する中で、日常生活と学習が深く結びつく喜びを実感できるはずです。この夏の授業で、子どもたちのきらめく笑顔と豊かな学びをぜひ引き出してください。

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