特別支援学級担任はノーストレス?メリットとは?“静かなやりがい”を紹介

支援の工夫

この記事では、

「支援学級担任のメリット」を、一般的な視点ではなく、18年間の教員生活の中で私が感じてきた本音と実感からお伝えしたいと思います。

メリットだけでなくデメリットにも目を向けたい方はこちらから👇

ストレスとどう向き合う?支援学級の仕事に疲れたとき読んでいただければと思います。

はじめに|支援学級担任のメリットは、見えにくいけれど確かにある

「支援学級の担任って、楽なんでしょ?」「特別支援って大変そうだけど、やりがいはあるの?」

そんなふうに語られることの多い、支援学級の担任という仕事。

私は現在、特別支援学級の担任として働いていますが、この仕事には他の職種にはない深く静かなメリットがあると感じています。

自立活動やSSTを幅が広がると支援学級の面白さが高まりますよ。👇


1. 一人ひとりとじっくり向き合える、教育の原点に近い仕事

支援学級は、基本的に少人数です。私のクラスも、子どもは数人。

そのぶん、子ども一人ひとりと向き合う時間がたっぷりあります。

たとえば、朝のちょっとした表情の変化に気づける。

その日の調子に合わせて、活動内容を柔軟に調整できる。

ある子が「ありがとう」と小さな声で言えたとき、心の底から感動する。

こうした日々の中で、私は「教育ってこういうことだったよな」と何度も思い出します。

できる・できないの前に、“今この子がここにいる”ことに目を向けられる環境。

それが、支援学級担任という仕事の第一の魅力だと感じています。


2. 自分を偽らないでいられる、人間関係の心地よさ

正直に言うと、私はもともと「社交的に振る舞う」のがあまり得意ではありません。

上辺の会話や、調子のいいコミュニケーションに意味を感じられないときもあります。

でも、支援学級の子どもたちは、そういう“つくった関係”を求めてきません。

ありのままの先生を見て、信じてくれます。

そして、自分の気持ちにも、正直でいてくれます。

だからこそ、私自身も“本音”で関われる。

無理して演じなくていい人間関係が、ここにはあります。

また、職員間でも、学年団のように日々密接に連携する場面は少ないため、適度な距離感を保ちながら、誠実な協力関係を築きやすいと感じています。


3. 家族との時間、そして自分の時間を大切にできる働き方

私には子どもがいます。そして最近、「家族との時間をもっと大切にしたい」という思いが年々強くなっています。

支援学級担任は、行事や学年集団のしがらみが比較的少ないぶん、自分で時間の使い方を調整しやすいというメリットがあります。

教材研究に追われることもありますが、通常学級に比べれば「形式的な準備」に時間を取られることは少なく、「本当に必要な支援」を考える時間を優先できます。

また、午後は落ち着いた活動が中心になりやすいため、

「朝はじっくり授業・支援 → 午後は記録や振り返り → 夕方は家族と過ごす」といったリズムをつくりやすいのも、支援学級ならではです。


4. 専門性が身につき、未来にもつながる経験

私は、「支援学級での経験は、この先きっと活かせる」という手応えを感じています。

なぜなら、特別支援教育は、

  • 発達障害や特性理解の知識
  • 個別の指導計画の立て方
  • 家庭や他職種との連携スキル
  • 自立活動というユニークな指導領域

など、どれも「教育」だけでなく、福祉・医療・心理・社会支援とつながる専門性を含んでいるからです。

また、私は現在、支援学級の実践をブログで発信したり、教材を作って配布したりしています。

こうした活動も、すべては日々の支援の積み重ねがあってこそです。

専門性は学習指導要領「自立活動」をきちんと読むことからです👇

こちらから


5. 子どもと家庭にとって、“かけがえのない存在”になれる

支援学級の子どもたちは、たくさんの困りごとを抱えています。

学校生活がしんどかったり、人間関係がうまくいかなかったり、周囲と比べられて自信をなくしていたり。

でも、そんな子どもたちが、安心して過ごせる居場所として支援学級があります。

ある保護者の方が、面談でこんなふうに言ってくれました。

「ここでの生活があって、本当にありがたいです。先生がいてくれてよかった。」

その一言が、教師としての迷いや空虚さを、そっと癒してくれた気がしました。

支援学級担任は、派手な成果ではなく、“その子とその家庭にとっての価値”を日々届ける仕事。

そのことが、何よりの誇りです。


おわりに|静かに、でも確かに「意味のある仕事」だから

支援学級の担任は、確かに大変です。

特性理解、対応の工夫、記録や計画、保護者支援、他学年との調整……やることは尽きません。

でもその中に、「人と関わる意味」や「教育の本質」が静かに息づいていると、私は感じています。

教育に迷ったとき、自分の働き方に違和感を感じたとき、

「支援学級」というフィールドが、私にとっての“原点”であり、“未来”につながる場所になっています。

もし今、教師の仕事で悩んでいるなら、支援学級という選択肢も考えてみてはいかがでしょうか?

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