特別支援学級で盛り上がる簡単な室内SST運動遊び5選|コミュニケーション力UP!小学生向け

自立活動•SST

この記事では、

特別支援学級で実践して効果のあった「室内SSTゲーム5選」をご紹介します。準備いらずで明日からすぐに取り入れられるものばかりですので、ぜひ日々の自立活動に取り入れてみてください。

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なぜ今、「室内SSTゲーム」が先生の強い味方になるのか?

室内SSTゲームは、単に体を動かすだけでなく、子どもたちの成長に多岐にわたるメリットをもたらします。多忙な先生方にとって、準備の手軽さも魅力です。

  • ✅ 感情の安定・発散
    体を動かすことで心のモヤモヤがすっきり!集中力もアップし、学習への意欲も自然と湧いてきます。
  • ✅ コミュニケーションの機会
    ルールを理解し、声をかけ、順番を守る…SSTで育みたい力が、遊びの中で自然と身につきます。
  • ✅ 安全性と温度管理
    空調の効いた快適な教室で、熱中症の心配なく思いっきり体を動かせます。
  • ✅ 準備いらず&失敗が目立ちにくい
    特別な道具はほとんど不要で、失敗しても次に繋げやすいゲームばかり。子どもたちも安心して取り組めます。

【準備いらず!】明日からできる!おすすめ室内SSTゲーム5選

ここでは、特別支援学級で実践効果の高かった室内SSTゲームを5つご紹介します。それぞれのゲームの概要と、SST的なねらい、そして先生方への実践アドバイスをまとめました。

① 『マリオランブレインブレイク』ゲーム感覚で「指示を聞く力」を育む

概要
YouTubeの「マリオラン」動画に合わせて、指定された動き(ジャンプやしゃがむなど)を真似する活動です。

SST的なねらい

  • 指示を聞いて素早く反応する
  • タイミングを合わせる
  • 成功体験を積む

おすすめ理由&実践アドバイス
動きが苦手な子も「ゲーム感覚」で楽しめ、失敗が目立ちにくいのが魅力。音楽や映像のテンポがあるので、飽きずに集中できます。最初はゆっくりしたテンポの動画から始め、徐々に難易度を上げていくのがおすすめです。

活用動画例 YouTubeで「マリオラン ブレインブレイク」と検索すると、様々な動画が見つかります。

活動の詳細はこちらから💁

② 『ドッチビー的当てゲーム』力加減と「自己コントロール力」を養う

概要
ドッチビー(柔らかいフリスビー)を的に向かって投げるシンプルな遊びです。

SST的なねらい

  • 力加減を考える
  • 順番を守る
  • 自己コントロール

おすすめ理由&実践アドバイス
投げ方やルールを工夫すれば、成功体験を積みやすく、自信につながります。教室内でも安全に実施でき、特に男子に人気です。的は段ボールや新聞紙で手作りでき、点数をつけることで子どものやる気を引き出せます。

詳しくはこちらにまとめています👇

③ 『風船バレー』協力プレイで「仲間とつながる」チームワークを育む

概要
風船を落とさないよう、全員で打ち合う活動。ラリーをつなげることを目的にします。

SST的なねらい

  • 相手を意識した動き
  • 声かけのタイミング
  • チームワーク

おすすめ理由&実践アドバイス
衝突リスクが少なく、空間把握やコミュニケーションの練習にもなります。特別支援の子にも親しみやすく、誰でも楽しめるのが特徴です。最初はネットなしで自由に打ち合うことから始め、慣れてきたらネットを設置するなど、段階を踏むと良いでしょう。

詳しくはこちらにまとめています👇

④ 『ストップ&ゴーゲーム』 衝動を抑え「集中力」を高める

概要
音楽や教師の合図に合わせて「動く・止まる」を繰り返すゲームです。

SST的なねらい

  • 衝動を抑える
  • 集中力を育てる
  • 他者のペースを意識する

おすすめ理由&実践アドバイス
テンポの変化をつけたり、ポーズを決めたりとアレンジが豊富。指示に合わせて動作をコントロールする練習に最適です。音楽を止めるタイミングをランダムにしたり、止まったときに面白いポーズを指定したりすると、さらに盛り上がります。

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⑤ 『すきなのどっち?』with体の動き

概要
「アイスとケーキ、どっちが好き?」のような質問に対し、選んだ側へ体を動かして移動するゲームです。

SST的なねらい

  • 自己表現
  • 他者の考えを知る
  • 選択する力を育てる

おすすめ理由&実践アドバイス
子ども同士の意外な共通点が見つかり、会話のきっかけにもなります。自由に体を動かしながら取り組めます。質問は子どもの興味のあるもの(キャラクター、食べ物など)を選ぶと、より積極的な参加が期待できます。

詳しくはこちらにまとめています👇

活動のねらいがもっと明確に!「自立活動6区分27項目」との関連を深掘り

ご紹介したゲームが、特別支援教育の根幹である「自立活動6区分27項目」とどのように関連しているかを表にまとめました。指導案作成の際にもぜひご活用ください。

活動名関連項目
マリオラン身体の動きの調整/感情のコントロール
映像に合わせて素早く動きを切り替えることで、身体を意図的に動かす力が養われます。失敗しても「次こそ!」と気持ちを切り替える練習にもなります。
ドッチビー状況理解・人間関係形成/身体の使い方
道具を使うことで、自分の身体の動きと力の加減を意識する機会になります。ルールを守ることで集団の中での行動を学びます。
風船バレー集団への適応/他者との協働
仲間と協力して風船を繋ぐことで、相手を意識した動きや声かけのタイミングを自然と学び、チームワークが育まれます。
ストップ&ゴー注意の切り替え/衝動性の調整
合図に合わせて素早く動作を切り替えることで、集中力や注意の切り替え能力を養います。衝動性をコントロールする練習にもなります。
すきなのどっち?自己理解/他者理解・表現の力
自分の選択を表現することで自己理解を深め、友達の選択を知ることで他者理解を促します。コミュニケーションのきっかけにもなります。

🔍 活動は複数の区分にまたがることが多く、柔軟な活用がポイントです。学級の実態に応じて、ねらいをカスタマイズしていきましょう。

特別支援学校教育要領 学習指導要領解説 自立活動編を参考にしています。

【実践後の効果】子どもたちの変化と教師の声

実際にこれらのゲームを取り入れた学級では、以下のような変化が見られました。

  • 「体を動かす活動で、これまで発散しきれなかったエネルギーが解消され、授業中の集中力が格段に上がりました。」
  • 「最初は一人で遊んでいた子が、風船バレーを通して自然と友達に声をかけるようになり、感動しました。」
  • 「ドッチビー的当てゲームで、いつもはすぐに癇癪を起こしてしまう子が、外れた時も『次は頑張る!』と前向きな声を出せるようになりました。」

子どもたちの「楽しかった!」「またやりたい!」という声が自然に聞かれ、活動後は笑顔が広がっています。

まとめ|室内でも「楽しく・安全に・成長できる」活動をまずは一つ、試してみませんか?

暑さが続く時期でも、工夫次第で「体を動かす×社会性を育てる」活動は十分に可能です。今回ご紹介したゲームは、いずれも準備が簡単・特別な道具が不要・失敗が目立たないという点で、特別支援学級の実践にぴったりです。

日々の多忙な業務の中、子どもたちの成長のために尽力されている先生方、本当に素晴らしいです。この夏、ぜひ今回ご紹介したゲームの中から、まずは一つでも試してみてください。子どもたちの「楽しい!」という笑顔が、きっと先生方のやりがいにつながるはずです。

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