「今年の子どもたちに合った学級目標が思いつかない…」
「毎年同じような言葉になってしまう…」
そんな悩みを抱える支援学級の先生は多いのではないでしょうか。
支援学級の子どもたちは、一人ひとりの発達段階や特性が多様だからこそ、学級目標は子どもたちの「心のよりどころ」となり、1年間の成長を支える大切な「道しるべ」になります。
この記事では、
- 支援学級の子どもの姿に合わせた「学級目標に使える言葉100選」
- 明日からすぐに使える「学級目標30案」
をセットでご紹介します。
- ✅ 子ども一人ひとりの育ちにフィットする
- ✅ 支援学級ならではの実情に合った
- ✅ 実践の中で生まれたキーワードと表現例
を中心にまとめました。
学級目標の作り方はこちらから↓
【前半】子どもの姿に合わせて選べる|学級目標に使える言葉100選
▶ 子どもたちの「今」の姿から、キーワードを選ぶだけ
① 集中力や落ち着きを育みたい子が多い場合
- おちついて(周りの刺激に左右されず、自分を見つめる)
- ゆっくり(焦らず、自分のペースで進める)
- じぶんをたいせつに(自分の気持ちと向き合う)
- しずかにすごす(落ち着いた環境を作る)
- けんかしない(感情をコントロールする)
- ゆるす(相手や自分を許す気持ち)
- あせらない(急がず、ゆとりを持つ)
- ひといき(適度な休憩を挟む)
- ちょっとやすむ(心身を休ませる)
- きをかえる(気持ちを切り替える)
② 人との関わりが苦手な子が多い場合
- きく(相手の話に耳を傾ける)
- つたえる(自分の気持ちを言葉で表現する)
- なかま(一緒に活動する仲間意識)
- ありがとう(感謝の気持ちを表す)
- あいさつ(コミュニケーションの第一歩)
- いっしょに(協力し合う)
- てつだう(困っている人に手を差し伸べる)
- やさしいことば(相手を思いやる言葉を選ぶ)
- みとめる(お互いの違いを認める)
- うけとめる(相手の気持ちや状況を受け入れる)

③ 自信が持てない子が多い場合
- できた!(成功体験を積み重ねる)
- がんばる(努力する姿勢)
- ちょうせん(新しいことに挑戦する)
- ひとつずつ(小さな達成を積み重ねる)
- すこしずつ(焦らず、着実に進む)
- たのしむ(活動や学びを楽しむ)
- まちがってもいい(失敗を恐れない)
- できるかも(可能性を信じる)
- しっぱいしてもOK(失敗を次に活かす)
- あたらしいじぶん(成長した自分に出会う)
④ 自立をめざす高学年向け
- じぶんで(自分で考えて行動する)
- じぶんのことはじぶんで(自己管理能力を高める)
- せきにん(自分の行動に責任を持つ)
- じぶんでえらぶ(主体的に選択する力)
- じかんをまもる(時間を意識して行動する)
- つづける(継続する力)
- よゆうをもつ(心にゆとりを持つ)
- きづく(周りの状況や変化に気づく)
- きもちをかえる(前向きな気持ちに切り替える)
- ふりかえる(今日の出来事を振り返り、明日へ活かす)
⑤ 安心・信頼を土台にしたい場合
- あんしん(安全で心地よい場所)
- えがお(明るい表情で過ごす)
- ほっとする(心が落ち着く場所)
- なにがあってもだいじょうぶ(失敗しても立ち直れる)
- いちにちひとつできた(小さな成功を毎日見つける)
- やりなおせる(間違えても再び挑戦できる)
- きもちをととのえる(自分の心を整える)
- ことばでつたえる(感情を適切に表現する)
- まわりにやさしく(周りの人に思いやりを持つ)
- うれしいをふやす(ポジティブな感情を増やす)
⑥ 前向きな挑戦を応援したい場合
- はじめのいっぽ(最初の一歩を踏み出す勇気)
- まえむき(ポジティブな姿勢)
- ためす(新しいことを試みる)
- こうかいしない(後悔しない選択をする)
- おもしろい(興味を持って取り組む)
- やってみる(まず行動に移す)
- じぶんにチャレンジ(自分の限界に挑戦する)
- せいちょう(日々成長を実感する)
- かわっていく(良い方向に変化していく)
- あしたもがんばる(未来に向けて努力を続ける)

【後半】すぐに使える!学級目標の文例30案【補足つき】
※どれも支援学級でそのまま使えるように、短くて覚えやすい言葉+説明文を付けています。
🔸 心が落ち着くクラスづくりを目指して(安心・落ち着き編)
- 不安な気持ちを和らげる
「おちついてすごせる教室にしよう」
みんなが安心してすごせるように、心のゆとりを大切にしよう。 - 自分のペースを尊重する
「ゆっくりでいい。自分のペースで」
周りと比べず、自分の気持ちと体に耳をすませて行動しよう。 - 失敗しても大丈夫な場所
「ここは だいじょうぶな場所」
失敗しても大丈夫。やりなおせる安心できる場所にしよう。 - 感情を言葉で伝える練習
「気もちをことばでつたえよう」
怒らず、まず言葉で気持ちを伝える練習をしよう。 - 立ち直る力を育む
「なにがあっても、やりなおせる教室」
間違いや失敗から立ちなおる力を育てよう。
🔸 温かい人間関係を築く(関わり・つながり編)
- 一人じゃないという安心感
「なかまといっしょに」
ひとりじゃない。助け合ってすごそう。 - 感謝の気持ちを伝える
「“ありがとう”があふれる教室に」
小さなことでも感謝の気持ちを伝えよう。 - 互いを大切にするコミュニケーション
「人の話をきく、じぶんの気もちをつたえる」
相手も自分もたいせつに。 - 多様性を認め合う心
「みとめあい、みんなちがってみんないい」
ちがいを受け入れる心を育てよう。 - 言葉で優しさをつなぐ
「やさしいことばで つながろう」
関わりの基本は「ことばのやさしさ」から。
🔸 挑戦と成長を応援する(挑戦・前向き編)
- 「できた」を増やす喜び
「できることを すこしずつふやそう」
「できた」を毎日ひとつずつふやしていこう。 - チャレンジする姿勢を育む
「“やってみよう”の気もちをたいせつに」
新しいことにチャレンジする姿勢を育てよう。 - 失敗は学びのチャンス
「まちがっても だいじょうぶ」
間違えることは、学ぶチャンス。 - 小さな成功を見つける
「“できた!”をみつけよう」
小さな成功を見つけることを楽しもう。 - 楽しさを原動力に
「たのしく学ぶ、たのしく育つ」
楽しさは成長の原動力。
🔸 自立に向けたステップ(自立・高学年向け)
- 自分で考えて行動する
「じぶんで考えて、じぶんでうごく」
自分の行動に責任を持とう。 - 主体的に選択する力
「“じぶん”をたいせつに、“じぶん”でえらぼう」
選ぶ力を大切にしよう。 - 自己管理能力を高める
「じぶんのことは じぶんで」
日々の生活を自分で整えよう。 - 時間を意識した生活
「時間を守り、生活をととのえよう」
1日のリズムを意識しよう。 - 周りへの気づきを育む
「まわりの人のことも考えてうごこう」
まわりの人に気づく力を育てよう。

🔸 心と体のバランスを育む(全体向け・バランス型)
- ポジティブな感情を増やす
「“うれしい”がたくさんある教室」
ポジティブな気持ちを増やしていこう。 - 仲間と一緒にリズムを作る
「がんばるときも、やすむときもいっしょに」
仲間と一緒に日々のリズムを作ろう。 - 心のコントロール
「気もちをととのえて すごそう」
心のコントロールも大切な力。 - 自分と友だち、両方を大切に
「“じぶん”も“ともだち”もたいせつに」
どちらも同じくらい大切にしよう。 - 小さな成長に気づく
「どんな日も ひとつ“できた”をふやそう」
今日の小さな成長に気づこう。 - 一人ひとりの「やりたい」を応援
「ちいさな目標を かなえる教室」
一人ひとりの“やりたい”を応援しよう。 - 学びの意味を感じる
「“まなび”と“そだち”がつながる教室」
学びの意味を感じられる教室に。 - 言葉の力で関係を深める
「“ことば”でつながる ひとつのクラス」
言葉の力で関係を深めよう。 - 行動することの大切さ
「“できる・できない”より、“やる・やらない”」
まず行動してみることを大切にしよう。 - バランスよく育っていく
「心と体の成長をいっしょにめざそう」
バランスよく育っていこう。
おわりに|ことばは“願い”のかたち。目標は変わってもいい
学級目標に正解はありません。
1年間をともに過ごす子どもたちへの「願い」や「応援」を、言葉にして形にすることが大切です。
ぜひ、この記事で紹介した言葉や目標をヒントに、
あなたのクラスならではの“1行”を見つけてみてください。
子どもたちの「最高の道しるべ」となる学級目標が生まれることを願っています!
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